グリーンウェブ財団は、開発者がグリーンウェブAPIにアクセスし、アプリ、ウェブサイト、ソフトウェアに関連する二酸化炭素排出量の予測を可能にするJavaScriptライブラリ、CO2.jsの新しいリリースを発表した。CO2.jsは、サイトのカーボンバジェットを作成したり、モニタリングツールに二酸化炭素排出量の推定値を含めたい開発者をサポートする。
ある指標によれば、インターネット利用は世界の温室効果ガス排出量の3.7%を占めており、これは全世界の航空交通に関連する排出量に匹敵する。
グリーンウェブ財団はこう説明している。
グリーンウェブ財団の使命は、2030年までに化石燃料を使わないインターネットを実現することです。その実現には、世界中の技術者が一丸となって取り組む必要があります。だからこそ、私たちはオープンソースとオープンデータを活用する方法を常に模索しているのです。私たちの目標は、技術職の人々に説得力のある、最先端の実用的、十分に文書化された、変革のためのツールや「パターン」を提供することです。ワークフローや製品で今すぐ使えるツールやパターンです。
CO2.jsは、そのために私たちが作ったツールのひとつです。
CO2.jsは、データをバイト単位で入力すると、そのデータをインターネット上で移動させるために発生する二酸化炭素排出量の見積もりを返す。ブラウザ、Node.jsサーバー、いくつかのサーバーレスやエッジ・コンピュート・ランタイムで実行可能だ。
開発者は、すでにコードカバレッジ目標やパフォーマンスバジェットを設定しているのと同じように、二酸化炭素排出量の見積もりをワークフローに組み込み、カーボンバジェットを設定できる。ウェブサイトやアプリケーションが目標を超過した場合、アラートが発せられたり、デプロイがブロックされたりする。
データのバイト数に関連する二酸化炭素排出量を見積もるために、開発者はOneByteモデルと、デバイスの種類、ネットワークの種類、CPU使用率を考慮したより包括的なモデルであるSustainable Web Designモデルのどちらかを選ぶことが可能だ。
import { co2 } from "@tgwf/co2";const swd = new co2();const declaredSwd = new co2({ model: "swd" });
CO2.jsには、ウェブサイトの二酸化炭素排出量を計算するperVisit()
関数もあり、開発者はグリーンウェブ財団APIに問い合わせることで、ドメインがグリーンな環境で管理されているかをチェックできる。
const { hosting } = require("@tgwf/co2");hosting.check(["somedomain.net", "otherdomain.com"]).then((result) => { ...});
CO2.jsはApacheライセンスの下でオープンソース化されている。貢献者とスポンサーを募集している。グリーンウェブ財団は、グリーンエネルギーで運営されているウェブサイトの世界最大のオープンデータセットを管理する非営利団体である。また、デジタルサービスが環境に与える影響を管理するためのオープンソースツールも提供している。