先週、Microsoft社は、2022年11月にリリースされたオープンソースのクロスプラットフォーム・アプリケーション・フレームワークのバージョンである.NET 7が、2024年5月14日にサポート終了を迎えることを正式に発表した。この日以降、Microsoft社は.NET 7の重要なセキュリティ修正プログラムや技術支援を含む、今後のサービス更新プログラムの発行を中止する。
開発者は、サポートを確実に継続するために、指定されたサポート終了日までに.NET 8に移行が推奨される。
Microsoft社のサポートポリシーによると、.NET 7はSTS（Short-Term Support）リリースに分類され、2024年5月14日を最終日とする18カ月のサポートサイクルの一部であった。
既報の通り、5月14日はパッチ・チューズデーのリリース予定日であり、.NET 7には既知の重大な問題が存在する場合、最終アップデートが提供される可能性がある。
(公式.NETリリースとサポートロードマップ、出典：Microsoft .NET DevBlog)
サポート終了後、.NET 7に関しては、次のような影響が予想される。このバージョンを利用したアプリケーションは機能し続けるが、.NET 7のセキュリティアップデートは今後提供されない。
Microsoft社は、サポートされていないバージョンを使い続けることは、潜在的なセキュリティ脆弱性にユーザーをさらすことになり、また、.NET 7アプリケーションの技術サポートへのアクセスが制限される可能性があるとしている。
現在.NET 7アプリケーションを使用しているユーザーには、各ソフトウェア開発者またはベンダーに連絡して、.NET 8と互換性のある最新バージョンの入手可能性について問い合わせることを推奨する。
.NET 8への移行には、プロジェクトファイルのTargetFrameworkプロパティの値をnet8.0に変更する必要がある。既に述べたように、開発環境とホスティング環境のアップデートが必要となる。公式ブログの投稿によると、このプロセスの詳細なガイドラインは、新しい.NETバージョンへのアップグレードのドキュメントに記載されている。
さらに、Visual Studio 2022バージョン17.6および17.4向けの2024年6月のサービシング・アップデートから、Visual Studio内の.NET 7コンポーネントはサポート外となり、オプションとなる。既存のインストールは影響を受けない。.NET 6または.NET 8アプリケーションをビルドし、サポートを確保するには、.NET 8 SDKの使用を強く推奨する。
さらに、開発者は、サポート終了コンポーネントの削除機能を使用して、既存のVisual Studioインストールから.NET 7を削除するオプションもある。
.NETフレームワークの現状については、.NET 8は昨年11月にリリースされ、現在、開発者が使用できる最新の安定した推奨バージョンとなっている。
そして最後に、Microsoft社は2月に.NET 9のプレビュー版を発表した。現在、今年11月の安定版リリースのロードマップがある。