サポートチームを大事にすれば、彼らは顧客を大事にしてくれる。サポートチームはトレーニングを受け、信頼される必要があり、仕事に対して自律性と所有権が与えられて然るべきである。ボットは、人々が問題を解決するのを助けるカスタマーサポートで使われるべきではない;人が人を助ける必要があるのだ。たとえそれがロボットを雇うより高くつくとしても。
BasecampのヘッドカスタマーサポートであるKristin Aardsma氏はLean Digital Summit 2018で、カスタマーサポートに人間性を取り戻すことについて講演した。InfoQはこのイベントをサマリー、記事、Q&Aで扱っている。
サポート/サービスの役割は、それほど大きな尊敬を集めない。もしあなたの会社が文化的に、*かつ*財政的にサポートチームに敬意を払っていない場合、顧客にも敬意が払われていないのは確実である、とAardsma氏は述べた。
チャットボットと他のオートメーションは、助けを必要としている人を助けるのに絶対に使われるべきではない。Aardsma氏は”あなたのお客様は単にボットと話したくないのです;あなたと話したいのです”と主張した。
InfoQはAardsma氏にインタビューを行い、サービスの役割を持つサポートの主な問題、カスタマーサポートにチャットボットを使うこと、Basecampがカスタマーサービスとサポートを優先し、価値を置く文化に変えるために何をしたか、何を学んだかについて聞いた。
InfoQ: サービスの役割を持つサポートの主な問題は何でしょうか。顧客へのサービスにどんなインパクトを与えるのでしょうか?
Kristin Aardsma氏: サポートチームはトレーニングを受け、信頼される必要があります。仕事に対して自律性(マイクロマネジメントがないという意味)と所有権を与えられて然るべきです。彼らはわずかな時給ではなく、優位性のある給料を与えられるべきです。あなたがサポートチームに敬意を払っていないということは、お客様から伝わります。お客様に敬意が払われていないからです。サポートチームを大事にすれば、彼らはお客様を大事にします。
今年のはじめ、InfoQはIBMのAnamita Guha氏とQ&Aを行った。そこで彼女はチャットボットが開発者をどうサポートできるかを説明した。
Anamita Guha氏: チャットボットは開発者をサポートするために、さまざまな方法で使用できます - ドキュメント作成(インデックスのように使う)や、パーソナルアシスタント(毎日のルーチン作業を排除するためにチャットボットをスケジュールする)、究極的にはシステム自動化による作業の削減です。開発者は効率性を重視するので、自分自身や周りのすべての人たちを楽にするために、一緒にコードをハックするでしょう。重役向けのパワーポイントの背景を自動生成するために、ボットを立ち上げた開発者もいます。このようなケースでは、より大きな問題に取り組むための時間的余裕をボットが提供してくれているのです。
InfoQ: 講演のタイトルは”人か、ロボットか”ということを言及しています。カスタマーサポートにチャットボットを使うことの目的はどのようなものでしょうか。
Aardsma氏: ボットは、人間がさもなければ耐えなければならないようなコードや永続的な手作業について、開発者を助けるのに適しています。しかしボットは人が問題を解決するのに使われるべきではありません。人は人を助ける必要があるのです。そういうものなのです。
InfoQ: Basecampがカスタマーサービスとサポートを優先し、価値を置く文化に変えるためにどんなことをしたのでしょうか?
Aardsma氏: お客様と話しました!自分たちの仕事ぶりはどうかということを尋ね、うまくやってないと知りました。だから良い聴き手になるように調整しました;リクエストにノーという代わりに、お客様がBasecampをどう使っているかについて教えてくれるよう、尋ねるようにしました。そして、これらのワークフローをプロダクトに取り入れました。あなたとお客様の関係は、あなたとお隣さんとの関係とそう変わらないようにあるべきなのです;コミュニティと共にあり、お互いに話を聴くべきなのです。
InfoQ: どんなことを学びましたか?
Aardsma氏: わたしたち全員にとって抑えておくべき重要なことは、後期資本主義がわたしたちのモラルにどれほどの影響を与えているか、これが他人の対応にどのように現れるのかということだと思います。資本主義は、人よりも総決算の方が重要であるということを作り上げました。わたしたちはこのようなことを続けてしまわないように抵抗する必要があるのです。利益よりも人の方が重要で、この真実に生き、お客様を助けるのに人を雇うということがわたしたちの責任であるのです。たとえそれがロボットを雇うより高くつくとしてもです。お客様はあなたと話したがっているということを忘れないでください;アンドロイドと話したいのではないのです。
InfoQ: カスタマーサポートを改善したいという企業に何とアドバイスしますか?
Aardsma氏: お客様と話し、自分たちの仕事ぶりはどうかと尋ねてください。そして、サポートチームと話し、同じ質問をしてください。純粋なフィードバックを得られたら、サポートチームと協業して、彼らの仕事における生活の質、自律性、信頼を改善しましょう。そうすればそれをお客様にも伝えることができるのです。
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