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AI、オーケストレーション、ネイティブネットワーク、K8sGPTなど:"KubeCon EU"にて"CNCF sandbox"の新プロジェクトに焦点当たる

原文リンク(2024-03-26)

先日開催された"KubeCon EU 2024"カンファレンスで強調されたように、12月にはCI/CDのkube-burner、コンテナランタイムのKuasar、オブザーバビリティのK8sgpt、カオスエンジニアリングのKRKN、API Gatewayのeasegress、クラウドネイティブネットワークのspider pool、スケジューリングとオーケストレーションのKubeStellarなど、さまざまなカテゴリで新しいプロジェクトがCNCF sandboxに加わった。

CNCFのオープンソースコミュニティマネージャー兼開発者リレーションズのJorge Castro氏は、このイベントで*「CNCF sandboxは財団の最新技術部門であり、次に挑戦するもの、あるいは貢献できるものを探す場所である*」と述べた。InfoQは、これらの新しいCNCFプロジェクトのいくつかを調査した。

Kube Burner は、Kubernetesのパフォーマンスとスケールテストのオーケストレーションツールセットだ。以下のような多面的な機能を提供している。

  • Kubernetesリソースをスケールに応じて作成、削除、パッチ適用
  • Prometheusによるメトリック収集とインデックス作成
  • 計測とアラート

Kube Burnerは、k8sの公式クライアントライブラリであるclient-go上に書かれている。執筆時点で、リポジトリには422件のスターが付き、39名のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2020年8月に投稿された。

KubeStellar 自らをKubernetesリソースの「郵便局」と定義している。パブリッククラウド、プライベートクラウド、エッジクラウドを問わず、パッケージを受け取り、適切な宛先に届ける。プロジェクトの貢献者であるDonny Rose氏は、このミッションについて次のように語っている。

私たちは既存のK8sツールを使用して、複数のクラスタを1つのクラスタと同じように簡単にデプロイ、および設定ができるようにしました。

このプロジェクトは、複数のKubernetesクラスタを1つのクラスタとして扱うとしており、これによりエンジニアは下記のような操作ができるようになる。

  • 複数のクラスタにまたがる選択的なデプロイのためにKubernetesリソースを集中的に適用する

  • 標準的なKubernetesネイティブデプロイツール(kubectl、Helm、Kustomize、ArgoCD、Flux)を使用し、リソースのバンドルを不要にする

  • リモートクラスタで動的に作成されたオブジェクトを検出する

  • クラスタの切り離し操作を可能にする

  • 1 vs 多数や、多数 vs 1のシナリオでスケーリングをする

  • クラウドネイティブなソリューションとの互換性を維持する

KubeStellarのリポジトリには205件のスターが付き、35名のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2022年11月に投稿された。

Easegressは、高可用性と高パフォーマンスのトラフィック・オーケストレーションのために設計されたクラウドネイティブなプロキシだ。システムは、オブザーバビリティ、拡張性、統合を念頭に構築されている。

Easegressのリポジトリには5700件のスターが付き、63名のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2017年3月に投稿された。

Kuasarは、効率的なコンテナランタイムで「複数のサンドボックス技術をサポートすることによりクラウドネイティブでオールシナリオのコンテナソリューションを提供する」。プロジェクトはサンドボックス技術としてMicroVM、WASM、App Kernel、runCをサポートしている。

リポジトリには1100件のスターが付き、22名のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2023年4月に投稿された。

Spiderpoolは、Kubernetes環境用に設計されたアンダーレイとRDMA(Remote Direct Memory Access)ネットワークソリューションだ。このツールは排他的または共有モードで使用でき、IPv4とIPv6の両方で有用で、IPv4のみ、IPv6のみ、またはその両方といったさまざまな組み合わせを可能にしている。実装はRDMA over Converged Ethernet(RoCE)とInfiniBand技術に基づいている。

Weizhou Lan:Spiderpoolは、RDMAを通じて効率的にリソースをまとめることで、学習時間の短縮に役立つため、AIワークロードに有用である。

リポジトリには436件のスターが付き、35名のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2022年3月に提出された。

K8sGPT: Kubernetesクラスタをスキャンし、簡単な英語で問題を診断し、トリアージするためのツールである。K8sGPTはSREの経験をアナライザにコード化しており、もっとも関連性の高い情報を引き出すのに役立ち、その後生成AIを使って充実させる。すべてのやりとりは、端末で直接行うことができる。

プロジェクトの貢献者であるThomas Schuetz氏は、このモデルの特殊性について尋ねられると、「我々はデータを匿名化してAIに送っているだけで、ファインチューニングはしていない」と説明している。

現在、K8sGPTItはOpenAI、Azure、Cohere、Amazon Bedrock、Google Gemini、ローカルモデルなどのモデルをサポートしている。Windows、Mac、Linuxマシンで動作し、brew、RPM、DEB、APK経由でインストールできる。このツールはKubernetesクラスタにインストールもできる。

このプロジェクトは、CNCFからもっともコントリビュートされたプロジェクトのトップ10に入っている。現在、このリポジトリには4700件のスターと69名のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2023年3月だ。

KRKNは自らを「Kubernetesのためのカオスと回復力のテストツールであり、障害条件下でのパフォーマンス向上に重点を置いている」と定義している。このツールは、Kubernetesクラスタに障害を注入し、乱流状態に対する耐性をチェックする。テレメトリーデータ(CPU、ネットワーク、メモリ)を分析し、その後のカオスシナリオの実行を推奨するユーティリティツールであるChaos Recommenderの使用を推奨している。このツールは現在、ポッドからネットワークカオス、あるいはマネージドクラスターシナリオまでをサポートしている。

KRKNはCIパイプラインに統合可能で、プライベート・クラウドとパブリック・クラウドの両方をサポートしている。リポジトリには現在234のスターと38人のコントリビューターが在籍している。最初のコミットは2020年4月に提出された。

CNCFのツール・エコシステムは成長を続けており、現在184のプロジェクトが含まれている。Sandboxカテゴリーには114が含まれる。エンジニアは積極的に体験し、フィードバックなどの協力を薦めている。

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